先日、息子のサッカーの試合の応援にいきました。

今までは地元のチームで試合をすることが多いため、ユニフォームの色が被ることはあまりありませんでした。

が!!
今回は少し大きめの大会だったので、遠方からの招集も多く、息子のチームとほぼ一緒に見えるユニフォームのチームが3チームもありました。丸被りやん!?

ちなみに、どんなユニフォームかと言いますと、オレンジを基調に黒をアクセントとしたユニフォームです。

それを見て、ふと思ったんです。

チームのユニフォームってどうやって決めているんだろう?

ということで、今回の記事はカラーリストが考えるチームカラーの色や、サッカーに限ってですがユニフォームの色の選び方についてまとめてみました。

・「ユニフォームの配色ってどうしたらいいの?」
・「チームカラーの色選びの参考にしたい」
「これからユニフォームを作るぞ!」

という方は、是非ご覧ください。

サッカーユニフォームの色ルールは?

他の競技もそうかもしれませんが、サッカーのユニフォームにも使っていい色とダメな色があります。
「ユニフォームの規定」というやつですね!

詳細は、こちらの日本サッカー協会(JFA)が定める「ユニフォーム規定」に細かい指定が載っていますが、まず審判と見分けがつきにくい「黒」はダメな色にあたります。(パンツはOK)

黒いユニフォームは、海外ではOKなところもあるのですが日本ではユニフォームとしては認められません。

黒以外なら色は自由に選べるようですが、「かぎりなく黒に近いグレー」や「濃紺」も、審判との見分けがつきにくいということで避けた方が良い色になります。

それでは、どのような色がユニフォームにふさわしい色なのでしょうか?

サッカーユニフォームのかっこいい配色は?

競技の特性・視認性を考えると「彩度は高め」、色相は心理四原色である「赤」「黄」「緑」「青」にオレンジ系を加えた色、アクセントカラーに「黒」を使う等の、ダイナミックで躍動感あふれる色が挙げられます。例えば、このような配色です。

ダイナミック配色のユニフォーム例

あれ?なんだかとっても見たことのあるユニフォーム(笑)
どおりで被りやすいわけだ!

シャツとパンツの色は同じでなくても良いので、ベースの色が上記に挙げた色でなくても、シャツとパンツの色や、襟元や袖部分の色で色相対比を作ってダイナミック配色にしても良いでしょう。

コントラストのあるユニフォーム

話を先ほどの「ユニフォームの規定」に戻しますが、「選手番号の色は服地と明確に区別しえる色彩」とありますので、選手番号の色も見やすい色となるように選ぶ必要がありますね!

この場合、「赤×緑」のような補色関係にしてしまうと「ハレーション」が起きて、かえって文字が見づらくなってしまいます。

補色関係の配色はインパクトは強いのですが、目が疲れてしまうためお勧めではありません。

チームのコンセプトカラーを決めよう

ここまでで、大まかな色選びの方向性は決まるかと思います。

では、メインカラーを選ぶ前にチームコンセプトを色で表現するとどんな色が浮かびますか?

チームによっては、とにかくあたりが強いフィジカル重視なチームだったり、守備力が鬼強い守りのチームだったり、目指す方向性が色々あると思います。

下記に、心理四原色とプラスユニフォームに良いのでは?と思う色相とその色が持つイメージをまとめてみました。

赤(Red)

赤は、強い「リーダーシップ」や「情熱」を表す色として使われることが多い色です。他にも血液をイメージする生命の色とも、太陽や炎をイメージするエネルギーの色とも言われています。
Jリーグでは浦和レッズ、海外ではリバプール、アーセナル、マンチェスター・ユナイテッドのユニフォームに使われている色です。

黄(Yellow)

黄色は、「太陽の光」や「黄金」を表す色として、明るさや豊かさを象徴する色です。他にも「子ども」「自由」といったイメージの色でもあるので、少年サッカーには向いている色かもしれません。
Jリーグでは柏レイソル、海外ではサッカー強豪国のブラジルやドルトムントがこの色を使っています。

緑(Green)

「癒しの色」である緑は、あまりサッカーに向かない色かと思われますが「安心」「安全」を表す色でもあります。しっかりとした戦略を持ち、常に冷静に戦うイメージになります。Jリーグですと、東京ヴェルディ、海外ではセルティックやブレーメンなどがあります。
しかしながら、2022-23シーズンからセリエAでは緑色のユニフォームを禁止することになったようです。禁止の理由は、放送局の意向によるものだとか。時代ですね。

青(Blue)

世界中で愛されている色でもある青は、「鎮静」や「冷静」「秩序」といった落ち着きを表す色です。宇宙、空、海などの大自然を表すスケールの大きな色でもあります。言わずと知れたサッカー日本代表のユニフォームも「侍ブルー」と呼ばれる青です。海外ですと、イタリア代表、インテル、チェルシーなど強豪チームが多く使っています。

オレンジ(Orange)

オレンジは、「活力」を与える色。炎や温かさを感じるポジティブな色の為、ユニフォームの色としても使われているのをよく見かけます。
Jリーグでは清水エスパルスがこの色のユニフォームを纏っています。また、海外ではオランダ代表のチームの色がオレンジです。オレンジ色は王様の名前にちなんで、王のシンボルカラーになっているようです。

パープル(Purple)

紫色は「神秘的な色」であり、赤と青が混じってできる色ということで、「冷静と情熱の間」のような色です。あまりスポーツ競技には向いていないようですが、その昔、紫は位の高い人だけが纏える「高貴な色」でした。
リーグでは歴史ある京都のチーム京都サンガが、海外ではイタリアフィレンツェのフィオレンティーナというチームが紫色のユニフォームです。

ピンク(Pink)

ピンクは、どちらかというと女性的な色ですが、万国共通で「健康」と「幸せ」を表す色です。ヴィヴィッドなショッキングピンクは、他にはないインパクトがあり、チームカラーとしてもとっても目立ちます。
Jリーグでは、セレッソ大阪が、海外チームではイタリアのパルレモFCがホームカラーとして使用しています。

こうしてみると、結構色々な色が使われていることが分かりますね。

どのチームも彩度が高い色を選んでいました。

今回は、代表的な7色をピックアップしてみましたが、敢えてこれ以外の色を選んで他のチームとの差別化を図るというのも良いですね。

チームカラーからの展開

ユニフォームの色は、1色だけではありません。

サッカーでは、ホーム用のメインユニフォームの他に、アウェー用のサブユニフォームやゴールキーパーのユニフームも用意しなくてはなりません。

チームのメインカラーが決まったら、サブユニフォームの色も合わせて考えてみましょう。

ホームのユニフォームとアウェーのユニフォームをそれぞれ、「赤」と「オレンジ」にした場合を考えてみます。

この場合、試合相手のチームのユニフォームが「赤」に近い「えんじ色」だったとき、ホームもアウェーもえんじ色に似た色の為、使えません!!

相手チームが変えてくれれば良いのですが、このような事態を招かないためにも、アウェーの色はホームの色と色相差のある色を選ぶことになります。

アウェーのユニフォームの色が、ホームの「赤」と色相差のある「青」なら、相手が「えんじ色」でも見分けがつきやすく成立します。

では、色相差が補色の関係だったらどうでしょうか?

下図を見てみると、「緑×赤」の補色の組み合わせだとちょっと見え辛いというか・・・。
別にダメということはありませんが、同じチーム内で一緒にいたら目がチカチカしませんか!?

アウェーの色を選ぶとしたら、黒以外の無彩色または、色相差4~7の中差色相配色か、色相差3~10の対照色相配色がほどよいのではと思います。

色相差まで持ち出して色々書いてしまいましたが、普通は「白」や「グレー」にすることが多いようです。

まとめ

さて、サッカーのユニフォームの色選びについてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?

ユニフォームの色は「かっこいい色なら何でもよい」というわけではなく、ユニフォーム規定を守り、相手チームの色との兼ね合いや、視認性の観点も含めて考えなくてはならないということがわかりました。

そう考えるも、結構大変ですね。

こうなったら、多少被ってしまっても仕方がないか!!な〜んて。

それではまとめます!

まとめ

  • ユニフォームのシャツの色「黒」はNG
  • 心理四原色や良いイメージを持つ高彩度の色
  • ダイナミック配色
  • 視認性を考えた色の組み合わせ

色選びの参考になりましたら嬉しいです♪